住む場所を考える上で最優先すべき要素は、コストではなく、自分たちの将来の生活スタイルです
まず最初に考えるべきは、将来どんな生活を送りたいのかという点です。
私たちはしばしばお金のことを優先して考えがちですが、自分たちの将来の計画をしっかり考え、その生活を実現するためにはどのような環境が必要なのかを考えることが重要です。
それでは、賃貸マンション、分譲マンション、一戸建てのそれぞれに住むことで得られるメリットを詳しく見ていきましょう。
これから賃貸マンションに住み続けるか、それとも思い切って自分たちで家を購入するべきかを考える際に参考になるでしょう。
まずは賃貸マンションに住み続けることで得られるメリットについて紹介します。
賃貸物件に住み続けるメリット
賃貸物件に住み続ける一番のメリットはやはり、気楽さです。
賃貸マンションなら、ライフスタイルの変化に応じて簡単に引っ越しすることができますし、住宅ローンの心理的な負担もありません。
現在、終身雇用制度の崩壊や非正規雇用の問題がある中、賃貸物件なら経済状況に合わせた住居に簡単に移ることもできます。
住み替えのハードルが低い 人生にはさまざまなライフイベントがあります。
結婚や出産などの喜ばしい出来事もあれば、離婚などの悲しい出来事もあるでしょう。
また、企業で働いているサラリーマンなら、人事異動や転勤の可能性も考えられます。
ライフスタイルの変化による引っ越し 住宅を購入してしまえば、簡単に引っ越すことは難しいのが現状です。
しかし、賃貸物件ならば、ライフスタイルの変化に合わせて自由に住み替えることができます。
これが賃貸マンションに住み続けるメリットの一つです。
隣人トラブルによる転居
隣人トラブルによる転居の場合 結婚や出産、転勤などの人生の重要なイベントにおいて、いつでも行動のフットワークを軽くすることは、あなたにとって大きな利点となるでしょう。
具体的なイベントとは、家族が増えたので新しい住まいが必要になったり、現在の住居が古くなって来たので移り住みたいと思ったり、転勤が決まったために新たな場所に住む必要が出てきたりするなど様々なものがあります。
また、隣人トラブルによって引っ越しを余儀なくされる場合もあります。
どのような住居形態でも、ご近所トラブルは度々発生します。
しかし、賃貸マンションであれば、隣人との人間関係にトラブルが生じた場合でも、すぐに転居することができます。
一方で、住宅を購入した場合は、住宅ローンの影響などもあって転居が煩雑になることが少なくありません。
したがって、さまざまな隣人トラブルが発生した場合でも、迅速な転居が可能な賃貸マンションは、ストレスを回避するという点でメリットがあります。
住宅ローンを抱えなくて済む
不安定な雇用環境の中で住宅ローンを組むリスク 住宅を購入することは、人生において最も大きな買い物の一つであり、心理的な負担となることは間違いありません。
以前は、企業の終身雇用制度が一般的であり、就職した会社に長く勤めることで収入が増え、定年まで面倒を見てもらえることが期待されていました。
しかし、現在はそのような考え方は崩れ、大企業であっても業績不振によるリストラのリスクが無くなってしまいました。
つまり、いつ会社がリストラを行うのか分からないという不安定な雇用環境の中で住宅ローンを組むことは、相当なリスクを伴うことになります。
一方で、賃貸マンションであれば、住宅ローンを組む必要がありません。
毎月の家賃の支払いだけで住むことができるため、経済的な負担を抑えることができます。
このように、住宅ローンを抱えることなく快適に暮らすことができるのは、賃貸マンションの利点と言えるでしょう。
分譲賃貸とは
分譲賃貸とは、販売用に作られたマンションや一戸建てが、投資や長期不在などの理由で、賃貸として貸し出されている物件のことです。
分譲賃貸の魅力は、一般的な賃貸物件よりも高品質な構造であり、セキュリティ面が充実していることです。
また、管理が行き届いており、管理人が日勤や24時間体制で常駐しており、共有スペースの清掃も行き届いています。
そのため、住みやすい環境を提供しています。
さらに、分譲賃貸は様々な間取りのバリエーションがあり、自分のライフスタイルに合わせた間取りを見つけやすいというメリットもあります。
また、分譲物件であっても、賃貸として借りるため、管理費や修繕積立金の負担もありません。
このように、分譲賃貸は高品質でセキュリティに優れ、住環境も整っているため、ワンランク上の住まいを実現できると言えます。
マンションや一戸建てを購入するメリット
次に、マンションや一戸建ての購入についても紹介します。
住宅を購入すると、賃貸マンションでは味わえない「自分の住まい（城）を手に入れた」という満足感や充足感が得られます。
また、賃貸マンションでは、自分の好みに合わせたリノベーションやリフォームをすることができませんが、購入した住宅ならば、自分の好きなように改装することができます。
さらに、住宅を購入すると、将来的にはその住宅が自分の資産になります。
不動産の価値は一般的に上昇傾向にあり、住宅を購入したことで将来的に資産価値が上がる可能性があります。
ただし、住宅を購入するには多額の資金が必要であり、将来的なローンの返済に対する不安もあります。
さらに、住宅を購入すると、維持や修繕などの負担も発生するため、経済的な負担も考慮する必要があります。
以上のように、マンションや一戸建てを購入するメリットは、自分の資産としての満足感や改装の自由度がありますが、経済的な負担や将来的なローン返済に対する不安もあると言えます。
自分の持ち家なら好みに合わせて改良が可能
一戸建てやマンションの購入の最大のメリットは、自分の持ち家であることであり、間取りの変更や改良など、住みやすいようにカスタマイズすることができます。
自分が購入した住宅は、支払ったお金に対して資産となりますので、賃貸マンションとは異なり、退去しても何も残りません。
また、住宅ローンを終えると定期的な支払いがなくなるため、金銭的な負担や心理的なストレスも軽減されます。
また、分譲物件や戸建ての場合は、自分の好みに合わせて改築することができます。
賃貸マンションでは、壁に穴を開けることすら制限されることがありますが、分譲マンションや戸建てでは、一部制約はありますが、一定の範囲内で自由に改築することができます。
特に戸建てでは、自分の敷地内であれば、建て壊して建て直すことさえも可能です。
住宅ローンの金利が低く、購入が容易になったこと
現在の日本では、金融政策の緩和により長期的に金利が低下しています。
このため、住宅ローンを組むことが容易になり、多くの人々がマンションや一戸建てなどの住宅を購入しています。
このような背景から、住宅を購入することはメリットがあります。
日本の経済や社会の状況に影響されにくい現在の時期に、住宅を購入することを検討する人々にとっては非常に有益な選択肢と言えます。
自分のライフスタイルや家族の状況に合わせてリフォームできること
住宅を購入する際のメリットの一つは、自分自身や家族の状況に応じてリフォームができるということです。
これにより、生活の段階や家族の構成に合わせて住まいを自由に改造できます。
自分たちに最適な住宅を一から作り上げることができるため、生活の上で大きなメリットとなります。
現在の住環境を有効活用し、将来のプランを考えよう
将来のライフプランを考える上で、賃貸マンションで暮らすか、購入するかに関わらず、現在の住環境を有効に活用することができます。
これにより、より効果的に住環境を利用することができます。
将来の計画を立てる上で、現在の住まいを適切に活用することは重要な要素です。
住環境にかかる費用を考えよう
現在の住環境を将来に活かす意味では、賃貸か購入かの選択は大きな間違いではありません。
例えば、月々の費用を考えてみましょう。
分譲マンションや一戸建てを購入する際には、価格に加えてさまざまな手数料などが発生します。
特に分譲マンションでは、管理費や修繕積立金の支払いが必要となります。
さらに、数十年ごとに大規模修繕が必要になるため、修繕積立金が不足している場合は追加の支払いが必要となる場合があります。
住まいを購入しないメリットとして賃貸マンションに住む
もし、現時点ではまだ住宅を購入しないという選択をして、賃貸マンションに住んでいるのであれば、賃貸マンションに住み続けることで、管理費や修繕費などの費用を抑えることができます。
これは、自分の家を持っている場合と比べて大きな利点です。
初期費用を節約できる
住宅を新しく購入する場合には、マンションでも一戸建てでも、それなりの初期費用が必要です。
新聞やインターネットの広告や住宅展示場のパンフレットには、「月々○○万円～」と、思ったよりも安く感じる金額が記載されていることがよくあります。
これによって、購入することが気軽になるかもしれません。
しかし、実際には、物件価格以外にも、不動産業者へ支払う必要のある仲介手数料など、さまざまな初期費用が発生します。
この初期費用は、物件価格の約10％程度であると言われており、決して安くはありません。
一方、賃貸マンションの場合は、購入時のような初期費用は不要です。
契約する際に敷金や礼金を支払いますが、これは家賃の数ヶ月分であり、敷金は通常最後に返却されます。
つまり、初期費用の節約が可能です。
賃貸マンションは自分の資産ではないため、売却することはできません。
しかし、自分が所有している分譲マンションや一戸建てについては、現在住んでいる物件の査定を依頼することができます。
もちろん、購入時と比べると、その物件の資産価値は下がることがほぼ確実ですが、それでもゼロになることはありません。
売却することで一定の資金を手に入れることができます。
まとめ
分譲物件を購入し、今後別の物件に引っ越したいと考えた場合、まずは現在の物件の査定を依頼し、その査定額を把握することが非常に重要です。
この査定額を基に、新たな住宅の購入プランを検討したり、現在の物件を売却して得た代金を別の用途に使うこともできます。
ですので、不動産業者に相談して査定を依頼することがおすすめです。
ひとりで考えるのではなく、不動産業者に相談する
住宅に関する永遠のテーマである「賃貸マンションと分譲住宅ではどちらが良いか」について、それぞれのメリットについて詳しく見てきました。
ですが、全てのメリットやデメリットについて詳細に記載することはできませんでした。
それぞれの個人が置かれている現状によって、賃貸か分譲かがベストな選択肢が異なることもよくあることです。
そのため、賃貸か分譲かで悩んだ際には、ひとりで考えるのではなく、実績と経験が豊富な不動産業者に相談してみることが重要です。
不動産業者はこれまで多くの顧客を見てきた経験から、さまざまな住宅に関する知見を持っています。
彼らは客観的な視点であなたに最適な選択肢を提案してくれることでしょう。
ですので、悩んだ際にはぜひ不動産業者に相談してみましょう。
